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最善を望み、最悪を想定する

[2020.03.27]

 今月の一語一笑、今回はこれまでで一番書く内容に迷いました。

 世の中が新型ウイルスによる悲惨な状況を伝える報道であふれている現況で、“明るい話題を提供し勇気づけたい”そのような思いもありましたが、医療に携わる者としてやはり“現実から目を背けてはいけない”と考え、今回の内容になりました。

 先日福井からも、市中感染(感染経路が不明で県内で感染したと思われる) 症例が発生しました。想定内のこととは言え、事ここに至れば“誰もが感染者になり得る”状況と言えます。では私達はその様な状況でどのように行動すれば良いのでしょうか。

 ”想定される最悪のシナリオに準備しておく“というのが、私の答えです。

 最悪のシナリオとは、各個人によって異なると思います。自身のことで言えば、自分自身、家族、スタッフが感染すれば、クリニックの診療を一定期間停止させなければいけません。その際に問題となる通院患者さんへの処方をどうするか、体調を崩された方にどの様に対応するか、それらを細かく想定することが必要です。いつまで?経済的な問題は?テレビなどで様々な憶測を討論していますが、答えはありません。各人が、各企業が最悪に備えておけば、大概のことには冷静に対応できるはずです。

 福島原発事故、一昨年の大雪と最悪を想定できなかったために招いた悲劇は、枚挙に暇がありません。今後自分たちに起こりうる最悪のシナリオに関し、家族や同僚の方達と相談する時期ではないでしょうか。

 

 

 

 

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